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二学期 始業式
二学期の始業式は、暑さ対策としてオンラインにして教室で行いました。以下は校長式辞です。
みなさんはすでに先週の8月28日からは登校日でしたので、実質的には夏休みが終わり、2学期としてのスタートは切っていますが、今日、9月2日は、あらためて2学期のスタートとしての始業式をおこないます。
さて、2学期のスタートにあたり、生徒の皆さんが目標をもって頑張れるようなお話をしたいと思います。
この夏休みは、4年に1度のオリンピックがありましたが、皆さんは何か思い出に残っているシーンはありますか。勝って喜びの笑顔があふれるシーンや負けて悔し涙を流すシーンなど数々のドラマがありました。先生がいくつか思い浮かぶのは、やはり地元岡山の岡慎之介選手のことです。世界のすごい選手がいる中で、金を一つとるのにも大変なのに、個人総合、そして種目別、さらに団体で3つの金メダルをとるという偉業に、岡山(興除中)にこんな選手がいたのだとびっくりしました。しかも、パリ大会の2年前には右膝前十字靱帯を断裂するという大けがに見舞われ、練習はもちろん、日常生活さえもまともに送れない状況に直面したにも関わらず、目標を見失わず、日々その時できることに一生懸命打ち込み、見事に3冠達成を成し遂げました。
逆に、負けて悔しいシーンも印象に残っています。男子バレーボールの準々決勝のイタリア戦、第5セットまでもつれた試合で、最後15-14と、あと1点で勝利という状況から、あと1点が奪えず逆転負け・・「あと1点だったのに・・・」でも最後の1点を取る難しさを実感しました。
さらに、男子バスケットボールの試合で開催地である強豪フランス戦のこと、壮絶な点の取り合いの末、4点の差をつけて残り10秒という状況・・・誰もがこれで勝てる!と思っていたところから、まさかの同点に追いつかれて、そのあと延長戦の末敗れる・・という試合もありました。「あともう10秒耐えていれば勝てたのに・・・」選手たちも相当悔しかったと思います。勝負なので勝ち負けはつきますが、いずれにしてもなぜこれほどまでに見ている人の心を動かすのでしょうか。それは、選手が日々血のにじむような努力をし、お互いが全身全霊を傾けて戦っているからだと思います。
では、なぜ、毎日毎日そんなに努力ができるのか、苦しい思いをしてまでがんばり続けられるのか。それは、彼らが、どうしてもかなえたい夢や目標をもっているからだと思います。岡慎之介選手が、大けがをしたあと苦しい思いをしているときに、岡選手のコーチが「ゴールを明確にしろ、ゴールが見えればそこから逆算して、ひとつひとつ目標を立てていければそのールに向かっていけるっていう話をされたそうです。それが気持ちを切り替えられたきっかけにもなったそうです。夢や目標がない、というのは、ゴールを示さずに「ただ走れ」と言われているようなものです。目標がないのに、「もっと勉強しろ」と言われることとも似ています。なんかやる気がでませんよね。夢や目標は、がんばれる原動力になります。車で言えば、エンジンにもなり、方向を示す「ナビ」にもなります。「夢や目標」といっても、そこまで大きなものでなくてもかまいません。今はできないけど「やってみたいな」「そうなりたいな」と思えることを見つけることができれば、その実現に向けて「意欲」をもったり、その取組が少しでも前に進めば「自信」につながったりします。また、目標に向かっている途中では、失敗や挫折をすることがあると思いますが、それもあなたがレベルアップするための貴重な経験になります。
さあ、今日から2学期のスタートです。2学期は1年で最も長い学期です。また、3年生にとっては、自分の夢や目標が「進路の実現」と重なってきます。1,2年生の人もこの2学期を、目標を見失うことなく、宇野中の生徒一人一人にとって必ず成長した、といえる学期にしてほしいと思います。また、個人的には合唱コンクールなどの学校行事もとても楽しみにしています。みなさん、一緒に頑張っていきましょう。